UMINのオンラインジャーナルを申し込みたいのですが、どうしたらよいでしょうか。
オンラインジャーナルを運用するとコストの大幅な削減が可能でしょうか。
このご質問への回答は、YESでもNOでもありえます。大幅なメリットが出るのは印刷版が廃止された場合ですが、少なくとも近い将来にはこのようなことは不可能です。このため、電子化版発行に伴いコストは下記のように変動します。総購読件数(=冊子体発行部数+電子化版利用部数)に占める冊子体の比率が横軸にとってあります。これを冊子体率と呼ぶことにします。冊子体率が高い場合には電子化版の作成により、むしろ必要な総コストが増加します。電子化版の購読者を増やすためには、会費に差をつける等のインセンティブをつける必要があります。この関係は、総発行部数により変動します。総発行部数の多い場合程、冊子体率が高くとも電子化版の作成がコスト的に有利になります(例えば、発行部数が1万くらいあれば電子化版の購読者が1割以下でもコストが下がると思われます)。具体的にどうなるのかは各学会毎に計算してみる必要があります。
雑誌だけオンライン化しても、他のニュースレター、各種の案内・通知等が郵送ではメリットは大きくありません。すべての会員への情報提供を含めてオンライン化を検討されることをお勧めしております。
コスト変動 | 冊子体発行部数との関連 | |
雑誌発送費(袋詰、郵送経費)・製本経費 | 減少↓ | 冊子体部数に比例して減少 |
印刷費用 | 不変→・減少↓ | 冊子体部数には比例しない(部数増加に伴う減少の程度は非常に少ない) |
編集・組み版費 | 不変→ | 冊子体部数と無関係 |
電子化版作成・アップロード費用 | 増加↑ | 部数と無関係 |
電子化版の作成とコストの関係->縦軸:コスト、横軸:冊子体率=冊子体発行部数/(冊子体発行部数+電子版利用部数)
UMINのオンライン学会誌論文等登録システムを利用することのメリットについて教えてください。
オンライン学術集会演題抄録登録システムとオンライン学会誌論文等登録システム(本システム)は、よく似ていますが同じプログラムなのでしょうか。
はい、上記の2つのシステムは、プログラム自体は共通です(同じプログラムを利用しています)。ただし、本システム(オンライン学会誌論文等登録システム)とオンライン学術集会演題抄録登録システムは、運用法(利用形態)が異なっているため、別の名称を使い、まったく別のシステムのように運用行っています。
利用料金はいくらでしょうか。
無料です。学会側で論文データを作成してアップロードしていただきますので、UMINでは最初の時点での打ち合わせと設定が終了すれば、それ以降はほとんど経費はかかりません。UMINとしては、毎年少しづつ運用形態の変更のある学術集会の演題登録よりも、論文の登録の方が手間がかかりません。尚、課金する場合には、学会側で年会費(会員の場合)・定期購読料(会員以外の場合の定期的な購読)・参照料(抄録・論文単位のバラ売り)等の形で徴収をお願いいたします。課金代行を行いたいと申し出ている企業も何社かあります。課金を委託すると手数料が当然かかりますが、学会事務局で自らが行うと手間がかかります。どちらにするかは、学会のご判断でお願いします。
論文のアクセス制限の方法について教えてください。
1)UMIN IDを利用して個人への提供(通常は会員)、2)IPアドレスを利用して施設を指定して(通常は購読施設)の提供が可能です。
UMINでオンラインジャーナルを提供するために何か特定のソフトを購入する必要があるでしょうか。
PDF形式で提供を行う場合には、任意のソフトでレイアウトした文書をPDF形式に変換するために、Adobe社から発売されているAcrobatというソフトの購入が必要です。その他には特定のソフトウエアの購入は必要ありません。既にご利用のDTPソフト(印刷用のレイアウトを作成するためのソフトで、通常は印刷会社が利用します)、HTML作成ソフト、ワープロ、エディターをそのままご利用になれます。
完成版の論文のアップロード方法(査読・修正済みの公表用論文を学会または印刷会社等がアップロードする場合を意味します)について教えてください。
専用IDを発行し、専用のアップロード用WWW画面を作成いたしますので、アップロードお願いします。書式は、書誌情報・抄録本文ともオンライン演題登録システムと同様です。使い方も演題登録システムとほぼ同じです。機種依存文字が自動チェックされる・表示の確認ができる等のメリットがあります。
論文本文の作成フォーマットについては、該当の項目をご参照ください。尚、ファイル名については、特に規定いたしません。
論文本文は、どのようなフォーマットで作成したらよいですか。
テキスト、HTML、PDFで作成していただきます。
論文本文電子化版を新規作成する際の注意事項について、教えてください。
新規作成の場合には、DTPソフトから直接PDFで出力が可能です。この場合の注意点は、「機種依存文字」を入れないようにすることです。機種依存文字が入っていても、印刷して読む場合には問題が生じませんが、オンラインで読む場合には、機種の違いによって、Macで読むと文字化け(またはWindowsで読むと文字化け)等の現象がおこります。機種依存文字の確認のためには、MacとWindows版の両方のブラウザーで表示させて確認をする必要があります。
過去の学会誌の論文等を電子化したいのですが、注意事項を教えてください。
過去の論文等の登録については、書誌情報・抄録本文はパンチし、論文本文はスキャナーで読み込んでPDFファイルに変換する方法が簡便です。この方法ですと、論文本文からのフルテキスト検索はできませんが、1)費用が安く、2)パンチミスがなく、3)機種依存文字・外字等のチェック(これらの文字が使われていると表示がうまくいかない場合があります)の必要がありません。また論文本文をパンチ入力する場合には、図表はスキャナーで読み込まなければなりません。ページ毎丸々スキャナーで読み込む方が手間がかかりません。
論文本文の電子化を無料でやってくれると申し出ている機関・業者がありますが。
文部省等の研究費・その他の等のひも付きの予算でない(電子化を無料にするかわりに何らかの権利の譲渡を要求されない)場合には問題はないと思われます。しかしながら、電子化の代償として、学会が電子化版配信等の権利を譲り渡したり、これに制限を加えられたりする場合には慎重に対処する必要があります。論文等の学術情報は学会コミューニティの貴重な資産です。このような場合には、必ず以下のような点を確認されることをお勧めいたします。
UMINの場合には、学会側が電子化をおこなわなければならないかわりに、電子化された資料については、学会側に一切の権利を要求しません。
論文本文電子化・アップロードは、誰がやるのが最も効率的だと思いますか。
印刷会社に依頼するのが最も有利です。もし機種依存文字の混入、PDF化した際のレイアウトの乱れ等の問題がすぐに訂正できますし、印刷版との整合性も保てます。アップロードも含めて、印刷会社に依頼するのをお勧めいたします。
引用文献の原文等へのリンクはできますか。
可能です。論文本文を作成する際にHTML、PDFファイルにリンクを埋め込んでいただきます。ただし、現時点では引用文献へのリンクには、手間がかかる割にメリットが少ないと思われます。尚、引用文献へのリンクは掲載後に必要性が生じた時点で過去に遡って作成することも可能ですので、現時点での作成はやめておいて、後ほど必要が生じた場合にリンク埋め込む方針を推奨いたします。その理由は下記です。